台北101のはす向かい、台湾を代表する絵本作家・幾米(ジミー・リャオ)さんの「月亮公車(お月様バス)」

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台北101のはす向かいに、少し変わったバスがあるのを見かけたことがあるでしょうか?

幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101

いつもいつも気になりつつ、時間に追われて行けていませんでしたが、この週末に中に入ってみました。

それは、絵本の世界が現実になった素敵なバス

幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101
しっぽの生えた男の子がお月様を抱えているバスです

台湾を代表するイラストレーターで絵本作家の幾米(Jimmy)さんという方をご存知でしょうか。
大型作品が台湾各都市のMRTの駅構内に飾られていたりするので、その優しいタッチが記憶に残っている方もいるのではないでしょうか。

彼の絵本は日本語にも翻訳出版されていたり、過去、日本のアートブームの火付け役としても知られる「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」にも参加されていたりと、日本ともゆかりのある方です。

そんな幾米さんの代表作のひとつである絵本『月亮忘記了(英語名:The Moon Forgets)』を現実の作品にしたのが、こちらの通称「月亮公車」です。
日本語にすると、「お月様バス」とでも言ったところかと思います。

実はこちらは信義房屋という台湾有数の不動産会社がスポンサーになって作ったもの。
信義房屋は日本へも進出していますので、聞いたことがある方もいるかもしれません。

アート作品を作りたかったという理由ではなく、「以人為本(人がすべて、のような意味)」をブランドバリューと設定している信義房屋が、幾米さんのビジョンに共感した結果生まれたコラボレーションということだそうです。
設置されたのは2014年の11月1日。

作品のために信義房屋は2014年11月時点ですでに1600万元を投入しており、
毎年の年間維持費は500万元というだけあって、バスには展示時間中に警備員が付き、バスの内部にも入ることができます。

絵本の世界観に合わせた音楽が流れ、夜には美しくライトアップもされています。
月に一度はメンテナンスもされているそうです。

そんな維持費のこともあってか、展示は2016年までと言われています。

これまた信じていい数字なのかどうかは謎ですが、来場者は1万人を超えて、ある意味ひとつの観光スポットになったとも言えるこの月亮公車、
いったいいつまで展示されるのでしょうか。

大人の事情はさておき、連れて行った息子には大好評

バスの内部には隠れた奥の部屋もあって、絵本の中の名シーンが展示されています。
しかも万華鏡のようなつくりになっていて、息子は大興奮!

幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101
バスの奥には・・・隠し部屋のような空間が!
幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101
「ママ、すごいよ!」
幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101
万華鏡のようなつくりになっています

下車ボタンも押すことができます。

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「僕、これ押してもいいの?」(いつも押したくても間に合わなくて泣いている4歳児)

幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101

バスの路線番号が100番なのは、スポンサーでもあり、このアート作品の設置場所でもある信義房屋の本社番号なのだそう。
ここは、遺忘(Forgotten)から記住(Remembered)まで通っている100番のMoonBusの「信義房屋站」。

幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101

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運転手の名前が「廖福斌」さんなのはおそらく、幾米さんの本名が廖福彬だから?
幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101

バスは夜21時まで開いていて、私たちが行った20時過ぎにはほとんど人がいませんでした。
警備員さんに怒られないかヒヤヒヤしながらも息子と音楽に合わせてバスの中で踊ったことは、たぶん一生忘れられない思い出になりました。

幾米,ジミー・リャオ,月亮公車,お月様バス,台北101

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絵本からの抜粋

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運転手のくまさん

幾米さんの世界観はとてもほっこりしていますが、いつもどこかしらに何か喪失感を感じさせるものがあります。
それについて詳しく語ることは控えますが、
息子がこの月亮公車の中にかかっている絵を一時間くらい夢中で眺めていたのも、何となくそこに通じるものがあるのかなと思いました。

多くの台湾カルチャーから、
底抜けの明るさや優しさの中に、何か当たり前のようにあるはずのものを当たり前と思わず尊ぶDNAのようなものを感じずにはいられない私です。

そんなわけで、2016年のどこかで撤去されてしまう前に、台北101に来られることがあったらぜひ訪れてみてくださいね。

「幾米月亮公車」信義房屋站 基本情報

所在地: 110台北市信義區信義路五段100號
(台北101のはす向かい側/信義路と松智路の交差点近く/信義房屋本社前に設置されています)
参観時間:9:00〜21:00 無料
毎週月曜はメンテナンスと清掃のため解放されていません。
(メンテナンスについては私が訪れた2016年9月4日時点での情報です。)

参観方法

  • 列に並んでお待ちください
  • 一度の参観時間は10分までです
  • 一度にバス内に入るのは15人までです
  • 内部での飲食は厳禁です
  • ワンちゃんネコちゃんは外で待っていてくださいね

※現場にいる警備員さんの指示に従ってください

参考リンク:
台北市政府観光局による紹介ページ(中国語)

台北ナビさんによる紹介(日本語)
幾米的《月亮》 守護台北城 | 中時時報(中国語)

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幾米(ジミー・リャオ)

幾米 オフィシャルサイト(日本語版があります)

文化大学美術学部を卒業後、1998年に『森の中の秘密(原題:森林裡的秘密)』、『ほほえむ魚(原題:微笑的魚)』で絵本作家としてデビュー。
その後、『君のいる場所(原題:向左走、向右走)』、『君といたとき、いないとき(原題:月亮忘記了)』、『地下鉄(原題:地下鐵)』などの名作を誕生させ、
類まれな創作力で誌的な魅力あふれる作品を数多く発表し、出版界において絵本ブームを巻き起こした。
さらに映画、舞台演劇、アニメといった様々な分野で活躍。「ジミー現象」ともいわれるこの人気ぶりは、メディアや学会で紹介されている。
2003年には雑誌Studio Voiceが選ぶ「アジアで最も創造力のある55人」に、
2007年にはDiscovery『台湾人物誌II』が選ぶ代表人物6人(2007)に選出された。

読者の心に響く、穏やかで奥深く趣ある詩と絵がつむぐジミーの絵本は、全世界で1000万冊以上のセールスを記録。
近年は欧米の出版社との共同出版による作品も発表し、2008年10月には、英国人作家・Joyce Dunbarと共著した初の英語による児童書『The Monster Who Ate Darkness』が、英国のWalker Books社から世界に向けて出版された。
また、2010年3月には、米国の作家Jerry Spinelliと共著した児童書『I Can Be Anything!』が米国で出版された。

ジミーの制作はとどまることなく、
2014年8月には、これまでの作品をまとめた『故事團團轉(英題:Stories Go Round on the Merry Go Round)』と
『故事的開始(英題:When the Story was Young)』(新版)を出版。
また、2015年5月は、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレのために創作した絵本『幸せのきっぷ(原題:忘記親一下)』を出版した。

引用:幾米(ジミー・リャオ)オフィシャルサイト

絵本『月亮忘記了』

絵本『月亮忘記了』は台湾版Amazon博客来で買えます。
定価400元のところ、博客来だと299元。息子の喜ぶ顔見たさに近々買ってしまいそう。笑

参考リンク:
幾米《月亮忘記了》:最孤獨的時候,最溫暖的陪伴 | 女人迷 womany | 最走心的女力媒體
http://womany.net/read/article/5356

看不見的,是不是等於不存在?
記住的,是不是永遠不會消失?
《月亮忘記了》創作於1999年921大地震前夕,在那樣的時期,它曾經療癒許多孤單的心。
有如「一車車微笑的月亮,運往每個哀傷的黑暗城市」。
但是,當城市外在的黑暗過去,看不見的黑暗卻愈來愈深,人心的孤寂和不安未曾遠離。於是,那溫柔的月亮和小男孩的故事,在每個不同的時刻,依然默默地提供著光亮。
這個充滿創意與奇想的故事,卻精準地描繪了現實,貼近人心。幾米之所以為幾米,《月亮忘記了》作了最佳的詮釋。
關於幾米的創作,每個人腦海中珍藏的畫面也許不盡相同,但那個穿著黑衣、臉上掛著微笑的小男孩,高舉著黃澄澄的月亮站在高樓上的畫面,肯定是其中之一。尤其當我們仰望星空,那些無言的時刻,尤其在那些孤單卻仍感到溫暖的角落。

還好,月亮出來了。
※聯合報讀書人最佳童書
※民生報好書大家讀年度最佳童書
引用:「博客来」作品紹介より

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